弾劾裁判の行方に注目が集まっている。遅くとも3月中旬には憲法裁判所の「認容(=朴槿恵大統領罷免)」判決があるという見方が強まる一方で、公然と「棄却」を予想する声もある。すっかり大統領選モードとなっていた野党側も緊張を高めている。時局を整理する。(ソウル=徐台教)

朴大統領自身が反撃に

憲法裁判所が「認容」判決をくだすと同時に大統領の職を追われ、場合によっては即時起訴・逮捕もあり得る朴槿恵(パク・クネ)大統領側は必死の抗戦を見せている。その意気込みが顕わになったのは1月25日にインターネット放送「鄭奎載(チョン・ギュジェ)TV」との間で行ったロングインタビューだった。

就任以来これまで一度も単独インタビューを行ったことのなかった朴大統領は、一貫して「崔順実(チェ・スンシル)氏がやっていた事をまったく知らなかった」と言明。さらに一連の疑惑追及に対しては「体制に反対する勢力が長いあいだ準備してきたものという印象を消せない」と真っ向から否認した。また、自身が女性であることから攻撃を受けているとし「女性を卑下することは国際的なイメージダウン」とまで言ってみせた。

朴槿恵大統領単独インタビュー
1月25日に公開された朴槿恵大統領の単独インタビュー。50分以上にわたり行われた。これまで195万回再生されている。写真は「チョン・ギュジェTV」のキャプチャ。

さらに2月3日には朴大統領自身の名義で憲法裁判所に「訴追事由についての被請求人の立場」という意見書を提出した。意見書は公開されていないものの、「崔氏を平凡な家庭の主婦と思っており、いくつもの企業を経営する人物とは知らなかった」、「崔氏に国家機密を渡し意見を請うよう指示したことはない」などと弾劾事由を否定する内容であったと憲法裁判所は明かしている。

また、同意見書の中に、焦眉の関心事となっている2014年4月16日の「セウォル号沈没事故」当日の7時間について、憲法裁判所が追加説明を求めていた点への回答はなかった。




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