大統領vs憲法裁判所

さらに、直接法廷でたたかう弁護団も攻めの姿勢を見せ続けている。憲法裁判所に対し、1月20日には39人もの証人を尋問する必要があると出席を申請し、うち29人が棄却されるや、2月1日にさらに17人を申請した。このうちの8人を裁判所側が受け入れたため、弁論手続きが2月22日までかかることになった。裁判官が意見を交換する「評議」や判決文の作成に2週間ほどかかるとされることから、一部で言われていた2月内の判決は無理となった。

韓国憲法裁判所写真
憲法裁判所。180日以内に弾劾審判の判決を下さなければならない。

本紙でもお伝えした通り、朴大統領側の狙いは裁判の遅延にあるという見方が一般的だ。 3月13日以降は憲法裁判所の裁判官が通常の9人から7人に減り(1月31日で朴漢徹裁判長はすでに退任済み)、賛成に必要な6票を得るのが難しくなる点を突いたものだ。審理を行う定足数は7人のため、一人でも辞退したり事故にあった場合には、その時点で弾劾裁判はお流れとなる。

参考記事:憲法裁判所長「弾劾審理は3月13日までに結論を」 次期韓国大統領選挙は5月初旬か

憲法裁判所としても、現在の状況を「司法の非常事態」と見ていることは確かだ。上記参考記事にある通り、1月25日に朴漢徹裁判長は「審判手続きが遅れる場合、審判の定足数をやっと満たす7人で審判を続けなければならないという点に深刻な憂慮を禁じ得ない」と公式に発言し、人数の減る「3月13日以前に判決を下す必要がある」とした。

これを受け、朴大統領側の代理人団(弁護団)は「裁判のボイコットもあり得る」と猛反発。この騒動は「大統領は私人ではないため、代理人不在でも裁判を進められる」という法的解釈が可能なことや、世論の強い批判を浴びたことこともあり、いったん矛を収めた形だ。




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