韓国大統領選投票日まで残り40日となったが、韓国社会は嵐の前の静けさといったところだ。朴槿恵前大統領の逮捕、セウォル号引き揚げなど前政権の「清算」が進む中、各党は着々と態勢を整えている。2位につける国民の党に注目してまとめた。(ソウル=徐台教)

得票率72.4%で安哲秀氏が盤石に 2位は孫鶴圭氏

30日午後、国民の党は大邱(テグ)市内で四度目となる予備選投票を行った。この日は大邱市・慶尚北道・江原道地域での予備選の位置づけだった。

結果は安哲秀(アン・チョルス、55)前代表が72.4%の支持を集め1位、孫鶴圭(ソン・ハッキュ、69)元民主党代表が19.59%で2位、朴柱宣(パク・チュソン、67)現国会副議長が8.00%で3位となった。

国民の党予備選のウェブバナー
国民の党予備選のウェブバナー。左は安哲秀氏、右は孫鶴圭氏。真ん中のテキストは朴柱宣氏のもの。同党フェイスブックのメイン壁紙から引用。

国民の党の予備選は、全国を七つの地域に分けて行われる直接投票を80%、4月3日~4日にかけて行われる世論調査を20%の割合で合算した結果で争われる。

直接投票は別途に選挙人団(投票者)を組織せず、身分証一つで誰でも投票できる「完全自由参加」方式を執っているのが特徴だ。

国民の党予備選の投票結果一覧
国民の党予備選の投票結果一覧。候補者は一番遅い4月6日(木)に決まる。票の統計は国民の党HPで公式に発表されたもの。一部数字が合わない部分があるが、確認中だ。

これまで三度行われた予備選投票でも安哲秀候補が勝利している。折り返し地点を経て四連勝、支持率は66%を越えており、完全に勝負が付いた格好だ。候補者は4月6日に決まる。




安氏と並び政党支持率も上昇

昨日の記事でも触れたが、国民の党はこの一週間で急激に支持を伸ばしている。安候補も10か月ぶりに支持率2位に浮上し、党の支持率も合わせて上昇している。

REALMETER社が3月30日に発表した大統領候補支持率の結果。
REALMETER社が3月30日に発表した大統領候補支持率の結果。上から文在寅、安哲秀、安熙正、李在明、洪準杓、金鎭台(敬称略)となっている。安哲秀氏が先週に比べ4.8%と大きく伸ばし、17.4%となった。全国16,002名への調査で応答者は1,525名(9.5%)。信頼度95%±2.5%となっている。調査期間は3月27日~29日。REALMETER社HPより引用。
REALMETER社が3月30日に発表した政党支持率の結果
同じくREALMETER社が3月30日に発表した政党支持率の結果。左から「共に民主党」、「国民の党」、「自由韓国党」、「正義党」、「正しい政党」順。国民の党は先週より1.8%伸ばし、15%を突破した。REALMETER社HPより引用。

今後は、安哲秀候補がどこまで共に民主党の大統領候補筆頭の文在寅(ムン・ジェイン、64)氏に迫れるか、逆転プランの内容とその実現可能性に注目が集まることになる。

安候補は30日の投票前演説で「世論調査に現れない民心があふれ出てきている、これはまさに変化と改革を望む切実な民心だ」とし、「系派覇権主義勢力に再び国を任せてはならない、しっかりした正直で、きれいな大統領を選ばなければならない」と支持を訴えた。

安哲秀候補の予備選用バナー
安哲秀候補の予備選用バナー。「投票が勝利だ」と書かれている。髪型もアップにし、太い声で演説するなど、これまでの優等生然としたスタイルからの脱却を図っている。安氏のフェイスブックより引用。

続けて、「わたくし安哲秀は『既得権両党体制』を打ち壊すために全国を回ってきました。三党体制を作った党、与小野大(少数与党)の構図を作った党はどの党ですか?」と、党のオリジナルカラーであり、安氏の持論である「自強論」を展開した。

さらに「安哲秀の時間がついに始まった」と、巻き返しにかける強い意気込みを示した。

折しもこの日の深夜、ソウル市内で国民の党のテレビ討論会が行われた。その中で逆転プランについても激論が交わされたのだが、討論会の内容は続けて特集する。