五大政党の予備選も残すところ二党となった。国民の党の安哲秀氏は破竹の五連勝を果たし、共に民主党の文在寅氏は3日の最終投票日を残し無傷の三連勝を飾った。(ソウル=徐台教)

続く安哲秀候補の躍進 勢い盤石に

1日午後、京畿道水原(スウォン)市内で行われた、5度目となる国民の党の予備選投票で安哲秀(アン・チョルス、55)候補が77.44%の得票率で圧勝した。

2位には20.29%で孫鶴圭(ソン・ハッキュ、69)候補が、朴柱宣(パク・チュソン、67)候補は2.27%で3位に終わった。

国民の党予備選結果集計
国民の党予備選集計(4月1日現在)。安哲秀候補が票を伸ばしているのが分かる。本紙作成。データは国民の党HP参照。一部数字が合わない部分については確認中だ。

首都圏の京畿道は人口が多く、2002年から06年まで孫候補が道知事を務めたことから、安候補の得票率低下が予測された。だが、結果はさらに得票率を伸ばすものとなった。

安候補はこれで五連勝となり、同党が広く支持する大統領候補者としての印象を高め、勢いをつけて本選に臨むことができそうだ。

国民の党の予備選投票はソウル・仁川(2日)、地盤の忠清圏(4日)と2か所を残している。世論調査(3日~4日)の内容と合わせ、4日に大統領候補が決まる。

安哲秀ウェブバナー
2日にある六度目の予備選投票への参加を呼び掛けるウェブバナー。安哲秀氏フェイスブックより引用。

投票が80%、世論調査が20%過半数の得票者が現れない場合には6日に決選投票を行うが、その可能性はなさそうだ。




共に民主党は文氏が三連勝 李氏は地元で逆転に賭ける

世論調査によっては政党支持率が50%を超える最大野党・共に民主党は、3月31日に釜山(プサン)市内で三度目の予備選投票を行った。

結果は文在寅(ムン・ジェイン、64)候補が64.7%の得票で1位、2位は18.5%で李在明(イ・ジェミョン、52)候補、3位にには16.6%の票を集めた安熙正(アン・ヒジョン、51)候補が続いた。

文在寅候補写真
31日の共に民主党嶺南圏予備選で演説する文在寅候補。他党の予備選もあり、メディアでの存在感は一時よりも減っているが、世論調査では未だに圧倒的な1位だ。共に民主党HPより引用。

この日は嶺南地域(釜山市、慶尚南北道)の予備選ということで、故郷の巨済(コジェ)市や政治的地盤の釜山市を抱える文在寅候補に有利な結果が予想されたが、順当な結果となった。

一方、これまで二度の予備選で3位に甘んじてきた李在明候補は初めて2位となった。

共に民主党予備選集計
共に民主党の予備選集計(4月1日現在)。党内基盤の弱い李在明候補の奮戦が目立つ。データは同党HP参照。本紙作成。

この結果を受け、李候補は「湖南地域での異変、忠清地域での善戦を経て、嶺南での反転を成し遂げました。われわれは勝利に向けて進んでいます。首都圏で奇跡が完成します。(文候補の)過半数を阻止し、決選投票で勝利しましょう!」と自身のフェイスブックを通じ支持者に呼びかけた。

共に民主党の予備選は4月3日に首都圏・江原道地域で行われる四度目の投票をもって決着となる。

李候補はさらに、4月1日に行われた「セウォル号真相究明、THAAD撤回、積弊清算」を掲げた「ろうそくデモ」にも参加した。

通算20回を超える大規模デモに1回目から参加してきた李候補は、自身の政治的財産ともいえる集会の場で市民と積極的に交流し、首都圏での逆転を誓った。同候補が6年間市長を務めてきた城南(ソンナム)市も含まれる首都圏決戦を前に、最後までファイティングポーズを緩めない構えだ。

李在明市長写真
共に民主党予備選候補で、現城南市長である李在明氏(右から二人目)。ろうそくデモには欠かさず席を共にする。同氏の周辺にはすぐに人だかりができる。3月4日撮影。

だが、韓国メディアでは「異変はない」というのが大方の見方だ。

首都圏でも文在寅候補の人気は高い上に、他党の大統領候補が下馬評通りに進んでいるため、共に民主党だけが決選投票にもつれこむという「混戦模様」を避けたい心理がはたらく可能性もある。

文候補は事あるごとに「予備選での圧倒的な勝利が、本選での圧倒的な勝利、圧倒的な政権交代につながる」と言及している。その第一歩が3日に実現するのか注目される。