朴槿恵大統領が検察により「共犯」とされ、退任後すぐに捜査・起訴される見通しとなったなか、次期大統領選挙の有力候補とされる野党の8人が一同に会し、今後の政局運営について話し合った。次期大統領選挙にいたる輪郭がほぼ見えてきた。責任総理→弾劾発議がそれだ。(ソウル=徐台教)

朴槿恵大統領が「容疑者」に

20日、検察の特別捜査本部は記者会見を開き、崔順実(チェ・スンシル)、安鍾範(アン・ジョンボム)前政策調整首席秘書官の両氏を職権乱用、強要などの容疑で、チョン・ホソン前大統領府付属秘書官を公務上の機密漏えいの容疑で起訴した。

青瓦台が青瓦台HP内に開設した「誤報・怪談をただす」サイト。「検察の捜査に応じれば済むだけ」と世論は冷ややかだ。青瓦台HPよりキャプチャ
青瓦台が青瓦台HP内に開設した「誤報・怪談をただす」サイト。「検察の捜査に応じれば済むだけ」と世論は冷ややかだ。青瓦台HPよりキャプチャ

公訴状(起訴状)には「朴槿恵大統領との共謀」が明記され、朴大統領も「立件」された。「立件」とは容疑があるとされ、検察の捜査を受ける「被疑者(容疑者)」となったことを指す。これまで、朴大統領があくまで「参考人」だったことを考えると、朴大統領の立場は一気に悪化したことになる。

同時に、憲法65条1項が定めた「大統領(中略)などの公務員が、職務遂行にあたり、憲法や法律を違背したときは国会は弾劾の訴追を議決できる」との条件を満たすことになり、正式に大統領の弾劾手続きが可能になる道が開かれた。

もっとも、現職大統領は「内乱・外患」以外の罪では起訴されない特権を有しているため、朴大統領がすぐに起訴されることはない。だが、正式に被疑者となったされたことで、検察の捜査を受けなければならなくなった。

強硬な青瓦台は「徹底抗戦」

これに対し、青瓦台(大統領府)では強い拒否反応を見せた。鄭然国(チョン・ヨングク)青瓦台スポークスマンは20日午後、会見で「深い遺憾の意」を表明。「捜査チームの今日の発表はまったく事実でなく、客観的な証拠は無視したたま想像と推測を重ねて築いた砂上の楼閣だ」、「検察の捜査は公正で政治的な中立を守ったと考えない」とたたみかけた。

ブリーフィングを行う鄭然国(チョン・ヨングク)青瓦台スポークスマン。写真は青瓦台HPより。
ブリーフィングを行う鄭然国(チョン・ヨングク)青瓦台スポークスマン。写真は青瓦台HPより。

また、「それならばいっそ、憲法上、法律上の大統領の責任の有無を明確に判断できる、合法的な手続きに沿って、一日もはやくこの議論にピリオドが打たれることを望む」とし、弾劾手続きを受けて立つ「徹底抗戦」のかまえを見せた。

青瓦台の論理は、「大統領は捜査を受ける気があったのに、検察が発表を焦った」というものだ。たしかに、大統領は先週の時点では、崔氏など3人の捜査が終了したあとに、必要ならば捜査に応じるというものだった。

さらに、朴大統領の弁護人の柳栄夏(ユ・ヨンハ)氏は長文の立場表明文を発表し、「検察は調査もせずに結論を下したため、その公正性を信じることができず」、「今後は検察の直接捜査にはいっさい応じず、中立的な特別検事による捜査にそなえる」と発表した。




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