今月21日に「朴槿恵大統領弾劾」を党論とした第一野党の「民主党」と第二野党の「国民の党」。12月上旬にも弾劾案が議決される見通しなこともあり、一見、野党同士、盤石の連携を思わせる。だが、両者のあいだの溝と不信はもはや隠しおおせないレベルに達している。(ソウル=徐台教)

「弾劾は早ければ12月2日、遅くとも9日に発議」

「朴槿恵・崔順実ゲート」に火が付いた10月下旬以降、長く漂流していた政局が、やっとその重い腰をあげ、「弾劾政局」に向かう。

23日、金武星(キム・ムソン)元セヌリ党代表が記者会見を開き、「セヌリ党の非常時局会議で弾劾発議を主導する」と発言した。これにより、同党内の「非朴槿恵派」議員30余人が結集し、弾劾に「賛成」を投じることが確実となり、議決に必要な200人にメドが立った。

この動きを受け、国民の党の「弾劾推進団長」を務める金寬永(キム・グァンヨン)議員は同日、一回目の弾劾推進団会議の席で、「12月1、2日の国会本会議に合わせ、11月30日に弾劾案を提出できるように、実務的な準備を進めていく」と調子を合わせた。だが「いつ発議するのかは両党(民主党、国民の党)の指導部が決める」とした。

24日、民主党の政策調整会議の様子。真ん中が禹相虎(ウ・サンホ)院内代表。民主党HPより引用。
24日、民主党の政策調整会議の様子。真ん中が禹相虎(ウ・サンホ)院内代表。民主党HPより引用。

一方、民主党の禹相虎(ウ・サンホ)院内代表(院内総務)は24日、国会で行われた国政調整会議の冒頭で、「朴槿恵大統領の弾劾日程は、正規国会(本会議)中に行う。早ければ12月2日、遅くとも12月9日に国会の本会議場で弾劾案が票決されるようにする。すべての不確実性を減らし、今後の政治日程が国民に予想可能できるようにしていく」と述べた。

このような状況から、12月上旬に国会で朴大統領の弾劾決議案が議決される可能性が高まっている。

責任総理が先か後かは26日デモの「民心」しだい

禹院内代表はさらに、「国会推薦による総理の選出をこれ以上は検討せずに、弾劾に集中する」と明かした。これは野党が弾劾を進めるにあたり、最大の懸案事項だった「大統領代行」の座、つまり弾劾案が国会で議決され朴槿恵大統領が「執務停止」になった際の国政のリーダーの座にはこだわらないということだ。

これまで「総理の責任が先」と繰り返してきた国民の党も、先の23日の非常対策会議の席で、朴智元(パク・チウォン)非常対策委員長が「『先に総理、後に弾劾』にはこだわらない」と述べており、この問題は片付いたかのように見える。この場合、憲法裁判所の審判がくだるまでは、現在の黄教安(ファン・ギョアン)総理が大統領代行を務めることになる。

もっとも、これは「棚上げ」に近い。朴委員長は同じ席で「民主党と(第三野党の)正義党で『26日の大型デモを見てからすべてのことを決めるのが望ましい』というため、(中略)26日まで推移を見守ることにする」と語っている。

デモの行方には多くのものがかかっている。11月12日に撮影。
デモの行方には多くのものがかかっている。11月12日に撮影。

本紙で何度も述べてきたが、今の野党がいかに「世論だより」になっているかがよく分かる発言だ。逆に考えると、民主党と国民の党のあいだには、世論を理由にしなければ手を取り合えず、先に進めない「事情」があることを如実に表している。




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