25日から26日の未明にかけ、青瓦台(大統領府)前で「トラクターデモ」を行う予定だった農民団体の移動を警察が阻止する過程で、農民団体側に負傷者が発生した。裁判所が許可したにも関わらずこれを妨害した警察に対し、26日の「ろうそくデモ」を主催する市民団体側は強く抗議している。(ソウル=徐台教)

警察が道路を封鎖

この日、トラクターを用いたデモを企画していたのは有力農民団体の「全農(全国農民会総連盟)」と「全女農(全国女性農民会総連合)。

「農政破たん」をもたらした朴槿恵政権の退陣を求め「全琫準(チョン・ボンジュン)闘争団」を結成し、15日に西南端の海南(へナム)郡、16日には東南端の晋州(チンジュ)市から出発。約1000人がトラクター200余台と共にソウル市内を目指していた。全琫準は朝鮮末期の農民運動指導者。腐敗した時の政権に対し「東学農民戦争」を起こした歴史にあやかり名付けた。

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上京するトラクターの列。「韓国版マッドマックス」と称され、インターネット上でも関心が高かった。写真は「全農」facebookより引用。
上京するトラクターの列。「韓国版マッドマックス」と称され、インターネット上でも関心が高かった。写真は「全農」facebookより引用。

両者が衝突し始めたのは25日の午後のこと。ソウル市内から約70キロ離れた京畿道安城(アンソン)郡で「交通安全」を理由に農民団体を阻む警察のポリスラインとトラクターが対峙するも、農民団体側が強行突破に成功する。だが、ソウルへと続く道々で警察は農民の前進を阻止した。

「全農」の発表によると、警察は午後9時ころ、ソウル都心への入り口にあたる京釜高速道路の良才IC付近を封鎖し、農民のソウル市内への進入を阻止。農民側もそれ以前に拘束されていた7人の釈放と、平和的デモ開催の保障を訴えにらみ合った。2時間ほど経った午後11時前に、警察が道路交通法違反容疑での連行を始めた。

この一連の過程で農民団体側36名が検挙され、5名の負傷者が出て救急車も出動する事態となった。良才ICでの対峙は夜通し行われており、26日午前6時現在も続いている。

高速道路上でろう城する農民団体の女性たち。26日のソウルの最低気温は0度。写真は「全農」facebookより引用。
高速道路上でろう城する農民団体の女性たち。26日のソウルの最低気温は0度。写真は「全農」facebookより引用。




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