2016年11月26日、ソウル市内をはじめ全国で、5週連続となる第5次「朴槿恵大統領退陣」ろうそくデモが行われた。

ソウルのこの日の気温は最低気温0度。午前中からちらついた小雪が午後には勢いを増し、時には雨と混ざりながら横殴りに吹き付ける、デモにはそぐわない空模様だった。

しかし、デモの開始1時間前からは大粒のボタン雪に変わり、午後4時の開始時刻にはきっちり止むという、何やら市民に高揚感を抱かせる天気の変わりようであった。

この日の参加者は、過去最大と言われた11月12日の第3次ろうそくデモを上回った。主催した「朴槿恵政権退陣・非常国民運動(退陣運動)」が午後9時40分に発表したところによると、参加者はソウルで延べ150万人、地方で40万人と、合計で約190万人にのぼった。

本紙でも言及した通り、主催者側の「予想」はソウル150万人、地方50万人の計200万人であった。これに近い参加者があったことは驚きに値する。なお、警察発表はソウルで瞬間最大33万の参加であった。これらの数字は、26日の「ろうそくデモ」が韓国の歴史上最大であったことを示している。

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ここで前回と同じ注意書きを添えておく。「市民団体が主催した」というのは正確な表現とはいえない点だ。広報をし、芸能人を呼び、ステージと大型モニターを配置し、医療・弁護団などボランティアを通じデモのインフラを整えたのは前出の「退陣運動」であるが、参加した市民の大部分(おそらく8割以上)はどんな市民団体にも属さない一般市民だからだ。ただ、市民もこうしたインフラが無いとデモが成り立たないことを知っており、市民団体への寄付が増えているという話もある。

それでは、この日のデモの様子を写真で紹介する。

デモ前日の25日に、警察の検問と強制排除を潜り抜けて到着した農民団体「全農(全国農民会総連盟)」所属のトラック。デモ会場となった光化門広場の裏に停められていた。「コメ価格暴落、農政破たん、朴槿恵退陣」と書かれている。
デモ前日の25日に、警察の検問と強制排除を潜り抜けて到着した農民団体「全農(全国農民会総連盟)」所属のトラック。デモ会場となった光化門広場の裏に停められていた。「コメ価格暴落、農政破たん、朴槿恵退陣」と書かれている。
デモ開始まで1時間を切った、午後3時過ぎの光化門駅の様子。デモ会場の広場方面に向かう出口が多くの参加者で埋まっている。
デモ開始まで1時間を切った、午後3時過ぎの光化門駅の様子。デモ会場の広場方面に向かう出口が多くの参加者で埋まっている。
相変わらず、デモには様々なパフォーマンスが登場する。この車掌のたすきには、「クネ(ブランコ)を切って、鉄道をつなごう」と書いてある。ブランコの韓国語発言「クネ」は、朴槿恵大統領の名前と同じだ。おそらく「鉄道」とは南北を結ぶ鉄道を指す。扮装した人物は、朴大統領下で「過去最悪」と言われる南北関係を批判しているものと思われる。
相変わらず、デモには様々なパフォーマンスが登場する。この車掌のたすきには、「クネ(ブランコ)を切って、鉄道をつなごう」と書いてある。ブランコの韓国語発言「クネ」は、朴槿恵大統領の名前と同じだ。おそらく「鉄道」とは南北を結ぶ鉄道を指す。扮装した人物は、朴大統領下で「過去最悪」と言われる南北関係を批判しているものと思われる。
世宗文化会館前の階段で、第三野党の「正義党」が党員報告大会をおこなっている。雪がちらつくなか、みなン熱心に聞き入っていた。
世宗文化会館前の階段で、第三野党の「正義党」が党員報告大会をおこなっている。雪がちらつくなか、みな熱心に聞き入っていた。
世宗文化会館前で、フライヤーを掲げている参加者。左手には「下野せよ朴槿恵」、右手には「朴槿恵は退陣しろ」とある。
世宗文化会館前で、フライヤーを掲げている参加者。左手には「下野せよ朴槿恵」、右手には「朴槿恵は退陣しろ」とある。
お手洗いの案内を行うボランティア。ソウル市では200人のボランティアの協力のもと、デモのインフラ作りに協力した。
お手洗いの案内を行うボランティア。ソウル市では200人のボランティアの協力のもと、デモのインフラ作りに協力した。
この日、5回目のデモにしてはじめて、景福宮周辺から青瓦台方面へと向かう道3本が「開放」された。警察は当初、行進を「不許可」としていたが、裁判所の決定を受け、午後5時30分までの行進を認めた。写真の道は、景福宮の左を抜けて青瓦台に続く「孝子路」。
この日、5回目のデモにしてはじめて、景福宮周辺から青瓦台方面へと向かう道3本が「開放」された。警察は当初、行進を「不許可」としていたが、裁判所の決定を受け、午後5時30分までの行進を認めた。写真の道は、景福宮の左を抜けて青瓦台に続く「孝子路」。
青瓦台へと続く3本の道のうち、もっとも幅が広い「紫霞門路」を足早に通り過ぎる戦闘警察。
青瓦台へと続く3本の道のうち、もっとも幅が広い「紫霞門路」を足早に通り過ぎる戦闘警察。




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