朴槿恵大統領の弾劾案が早ければ1月内に憲法裁判所で可決される可能性もあるなか、早期選挙が行われる場合、在外国民は投票できないことが明らかになった。(ソウル=徐台教)

すすむ弾劾 次期大統領選のスケジュールは

韓国の野党三党は、早ければ今週にも朴槿恵大統領の弾劾案を国会に発議する。現在、セヌリ党では40人以上の非朴槿恵派議員が弾劾に賛成票を投じるものと見られており、弾劾案は国会で特に混乱もなく可決される見通しだ。

11月26日の「ろうそくデモ」に参加した民主党の次期大統領選候補者たち。左から文在寅(ムン・ジェイン)元民主党代表、朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長、安熙正(アン・フィジョン)忠清南道知事。写真は文在寅氏のHPより引用。
11月26日の「ろうそくデモ」に参加した民主党の次期大統領選候補者たち。左から文在寅(ムン・ジェイン)元民主党代表、朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長、安熙正(アン・フィジョン)忠清南道知事。写真は文在寅氏のHPより引用。

弾劾案は、発議後に国会本会議で国会議長による報告を経て、24時間以降72時間以内に票決することになっている。このスケジュールによると、12月2日、もしくは9日に同案が可決される。

可決されると朴槿恵大統領はすぐに職務停止となり、大統領の権限は軍統帥権を含め、黄教安(ファン・ギョアン)総理に委譲される。そして憲法裁判所は弾劾の審理に入ることになる。期間は最大180日であるが、2004年の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の弾劾審理は63日で結論を出しており、早期の結審もあり得る。

もちろん、弾劾の成立には、憲法裁判所裁判官9人のうち6人の同意が必要だ。9人のうち、朴漢徹(パク・ハンチョル)憲法裁判所長は1月末に、もう一名は3月中旬に退任が決まっているため、審理を急ぐ可能性もあるとの見方もある。

仮に、弾劾案が国会で来月9日に可決され、憲法裁判所で60日で結審し成立となる場合、次の大統領選挙は4月10日ころとなる。これは大統領の闕位(けつい)後、60日以内に後任を選挙すると憲法第68条で規定されているためだ。同様に、憲法裁判所の審理に120日がかかる場合は6月10日ころに、180日いっぱいかかる場合は8月10日ころに大統領選挙が行われる。

韓国籍の在日コリアンを含む全在外国民は投票できず

だが、いずれのスケジュールにおいても、元来の日程である2017年12月20日以外に行われる「大統領の補闕(ほけつ)選挙」において、在日コリアンを含む全世界の在外国民は投票できない。28日付けの中央日報は、こう伝える。

来年、大統領選挙が行われる場合、在外国民は大統領選挙の投票権を行使することができない。(中略)選挙法218条には、在外国民が含まれる大統領補闕選挙選挙人(投票権者)登録の日程などを明示してある。しかし付則で、該当する条項の施行日は2018年1月1日と規定しており、来年中に行われる補闕選挙には参加できない。中央選挙管理委員会の関係者は27日、「参政権の制限という批判が起こる可能性があるが、現行法上、これを修正するには難しい状況」と語った。

日本に永住資格を有する韓国籍の在日コリアンも、2009年2月にあった韓国の「公職選挙法」の改正の際に「在外選挙に関する特例」が新設され、国会議員を選ぶ総選挙と大統領選挙に投票できるようになっていた。最初の投票が行われたのは2012年4月の総選挙だった。




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