弾劾発議、特別検察任命、国政調査、そして市民の全面ストライキ

朴槿恵大統領は29日午後、国民向けの談話を行い「国会が決めた日程にしたがい大統領職を辞する」と発表した。だが、すぐ「次」に目移りしては大勢を見誤る。それほどに今週の政治日程は緊迫しており、朴大統領は追い詰められていたからだ。そもそも、今週金曜日の2日には大統領としての権限を失うはずだった。朴大統領が今日、談話を発表した訳をまとめた。(ソウル=徐台教)

11月29日午後2時半。朴槿恵大統領は国民向け談話で辞意表明を行った。写真は青瓦台HPより引用。
11月29日午後2時半。朴槿恵大統領は国民向け談話で辞意表明を行った。写真は青瓦台HPより引用。

難関その1:2日に弾劾可決が濃厚だった

29日午前、最大野党「民主党」の禹相虎(ウ・サンホ)院内代表は、国会で開かれた同党の院内対策会議の席で「(弾劾の)準備を急いで今週内に弾劾(決議)が終わるようにする。弾劾に同調する(与党)セヌリ党の議員たちにも急ぐよう訴えたい。国があまりにも混乱している。国政の空白が長期化している。早く準備して予測可能な国政の日程を整理しなければならない」と発言した。

28日、民主党内に発足した「朴槿恵大統領退陣 国民主権運動本部 議員広報団 発足式」の様子。最下段中央が秋美愛代表、右が禹相虎院内代表。民主党HPより引用。
28日、民主党内に発足した「朴槿恵大統領退陣 国民主権運動本部 議員広報団 発足式」の様子。最下段中央が秋美愛代表、右が禹相虎院内代表。民主党HPより引用。

また、第二野党「国民の党」の朴智元(パク・チウォン)非常対策委員長も同日午前、非常対策委員-国会議員連続会議の冒頭発言で「今日(29日)中にセヌリ党議員たちと調整し、作業に入る。現在まで各党と調整した結果によると『必ず12月2日にが弾劾案が通過するように、30日もしくは12月1日の朝早く、弾劾案を国会に提出しよう』との合意があった」と見通しを述べた。

弾劾案は発議後、24時間以降72時間以内に国会本会議で票決されることになっている。可決には国会議員300人のうち200人以上の賛成票が必要だ。現在、野党全体で172人がおり、全員が賛成すると仮定した場合、野党セヌリ党から最低でも30人ほどが離脱する必要がある。

セヌリ党の「非朴槿恵派」議員で構成された「非常時局委員会」も25日の時点で「弾劾案に賛成するという議員の数が40名となった」と表明しており、2日、国会での弾劾案可決は事実上、確定したかたちだった。

国会で可決された瞬間から、最長180日間の憲法裁判所による審理が終わるまでは朴槿恵大統領は職務停止となり、現在の黄教安(ファン・ギョアン)総理に全職務が委譲される。憲法裁判所で成立する場合は、闕位となり、棄却されると職務を維持する。

いずれにせよ、2日には職務が停止する予定であった。




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