8日午後、国会本会議で朴槿恵大統領の弾劾訴追案が報告され、9日票決に向けたカウントダウンが始まった。政界と国会議事堂前の落ち着かない様子をまとめた。(ソウル=徐台教)

弾劾案は24時間以上72時間以内に票決されなければならないが、国会本会議は明日9日で終わるため、票決は明日午後2時以降に行われる。

野党三党は「背水の陣」で「7時間入り」の弾劾案を貫徹

本会議での報告に先立ち、ひと悶着があった。

弾劾案可決のカギを握る与党「セヌリ党」の「非朴槿恵派」が、弾劾理由の中から「セウォル号沈没事故当日、7時間のあいだ責任を果たさなかった」という部分の削除を野党に要求したからだ。この部分の有無によって、賛成に回る議員の数が変わるというのが理由だった。

もともと、「民主党」は「非朴槿恵派」の弾劾賛成票を集めるなかで、この部分を取引材料としており、一時は「削除」で合意したとされた。他にも弾劾事由が十分にある中で、事実関係が究明されていない部分をあえて入れ、憲法裁判所の審議に悪影響を与えてはならないという理由もべつにあった。

だが12月6日、SBS放送が「セウォル号事件当時、髪型のセットに90分を費した」と報じるや、国民感情は非常に悪化。8日午前、「セウォル号への責任放棄」を弾劾案から削除することは無理と、民主党指導部は判断したのだった。

議員総会で辞表を掲げる禹相虎(ウ・サンホ)「民主党」院内代表。
議員総会で辞表を掲げる禹相虎(ウ・サンホ)「民主党」院内代表。

さらに「民主党」の禹相虎(ウ・サンホ)院内代表は9日に弾劾案が否決される場合、121人におよぶ同党議員全員が辞任すると表明し、署名入りの辞表を公開した。残る野党の「国民の党」(38人)、「正義党」(6人)もこれに同調した。

憲法41条第2項では「国会議員の数は法律で定めるが、200人にする」としている。野党三党の議員165人が辞任する場合は「違憲状態」となり、国会は事実上解散となる。与党「セヌリ」党議員も議席を失うことになり、「賛成」に回らざるを得ない「背水の陣」を敷いたかっこうだ。

こうして弾劾案は国会における最後の関門をクリアし、明日午後2時の本会議開始、そして票決までのカウントダウンに突入した。




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