「認容=罷免」は確実視

「いつ」と「どう」があると先ほど書いたが、「どう」を先に整理してみる。「棄却」の可能性が高い場合には「いつ」を考えなくてもよいからだ。

弾劾訴追案によると、朴槿恵大統領の弾劾事由は13項目にのぼる。「国民主権主義」、「代議民主主義」、「公務員任命権」、「平等権」、「言論の自由」、「生命権の保障」の違背(違反)を含む5項目の憲法違反と、「贈収賄罪」、「職権濫用」、「強要」、「公務上秘密漏えい罪」などを含む8項目の刑法違反だ。

では、憲法裁判所は何をするのか。韓国有数のNGO「参与連帯」の公益法センターに所属するキム・ソニュ弁護士は筆者の取材に「憲法裁判所は訴追案の内容を精査し、『大統領の職務を維持することができないほどの重大な違反』であるのかを判断することになる」と説明する。

13の弾劾事由がすべて認められてこそ「認容」されるという訳でもなく、1つだけ認められるからと「棄却」になる訳ではないということだ。「刑罰を課するための刑事裁判では無いことを理解する必要がある」とキム弁護士は強調した。

なお、憲法裁判所は、唯一の判例となる2004年の盧武鉉大統領の弾劾裁判の判決文で「大統領を罷免する程に重大な法律違反」について、「大統領の職を維持することが、これ以上憲法守護の観点から許されない場合や、大統領が国民の信任を裏切り、国政を担当する資格を喪失した場合に限る」としている。

となると「認容」の可能性はどれほどなのだろうか。この点に関しては、ほぼ全ての韓国メディアで「認容」を確実視している。

「これよりも重大な大統領弾劾理由を探すのが難しいほど」というキム弁護士の言葉が象徴している通り、その内容もさることながら、特別検察や国会の聴聞会での関連者の証言により、朴大統領の主導的な関与が明らかになってきていることが大きい。




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