「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」(以下、ロマサガ2リメイク)は、オリジナル版の良さを活かしつつ現代のゲームに合わせた改良を加えることで、新たな魅力を生み出した作品と言えるでしょう。
グラフィックの向上、戦闘システムの変更、そして七英雄の過去を掘り下げる追加エピソードなどにより、ロマサガ2の世界をより深く味わうことができます。
※画像は公式サイトより引用させていただいております。
ロマサガ2の概要
ロマサガ2リメイクは、1993年にスクウェア(現スクウェア・エニックス)から発売されたスーパーファミコン用RPG「ロマンシング サ・ガ2」のフルリメイク作品です。開発はアルテピアッツァ、リメイク版はジーンが担当し、スクウェア・エニックスより2024年10月24日にPlayStation 5、PlayStation 4、Nintendo Switch向けに、10月25日にSteam向けに発売されました。
オリジナル版はスーパーファミコンの他に、Wii、Wii U、Newニンテンドー3DSのバーチャルコンソール、iアプリ、EZアプリ、PlayStation Vita、PlayStation 4、Xbox One、Nintendo Switch、Windows、iOS、Androidなど、様々なプラットフォームに移植されています。
リマスター版はUnityで開発され、2017年5月11日時点で全プラットフォーム累計20万本の売上を記録しました。ロマサガ2リメイクでは、グラフィックが3D化され、キャラクターにボイスが追加されるなど、様々な要素が刷新されています。 ゲームシステムも現代風にアレンジされ、遊びやすくなっています。
ストーリー
舞台は、強大な軍事力を持つバレンヌ帝国。初代皇帝レオンは、七英雄と呼ばれる強敵たちとの戦いを繰り広げます。
プレイヤーは、レオン以降の歴代皇帝となり、帝国の領土を拡大しながら、七英雄との戦いや、帝国の繁栄と衰退を繰り返す歴史を体験していきます。
リメイク版の変更点
ロマサガ2リメイクでは、オリジナル版から様々な変更・追加が行われています。主な変更点は以下の通りです。
グラフィックの変更点
- マップやダンジョン、キャラクターがフル3D化され、より臨場感のある世界が表現されています。
- キャラクターデザインは、オリジナル版の小林智美氏のイラストをベースに、より鮮やかに描かれています。
システムの変更点
タイムラインバトルでは、キャラクターの素早さによって行動順が決定します。 プレイヤーは、敵味方の行動順を予測しながら、コマンドを選択する必要があります。
- 陣形
皇帝に選んだキャラクターのクラスによって、新たな種類の陣形を習得できるようになりました。 陣形によって、攻撃力や防御力、回避率などが変化するため、状況に応じて適切な陣形を選択することが重要になります。 - 皇帝継承
- 皇帝継承時に、プレイヤーが後継者を選べるようになりました。 これにより、プレイヤーの選択によって異なる歴史を体験することができます。
- バトルでパーティが全滅、皇帝のLP(ライフポイント)が0になる、またはストーリー進行により年代が大きく経過すると、皇帝継承が発生します。 年代ジャンプは、戦闘回数が少ない場合などに発生するようです。
- 皇帝退位
プレイヤーは任意に皇帝を退位させ、新たな皇帝を選ぶことができます。 ただし、2代連続で退位することはできません。 - 強くてニューゲーム
強くてニューゲームが実装され、クリア後のデータを引き継いでプレイできるようになりました。
これにより、2周目以降はより有利にゲームを進めることができます。
追加要素
- 七英雄の記憶
世界各地に散らばる「七英雄の記憶」の断片に触れることで、かつて七英雄が人々の英雄であった頃の出来事を垣間見ることができます。
彼らがなぜ人類の敵になったのかが語られており、記憶の断片をすべて集めることで何か特別なことが起こるかもしれません。 - せんせい探し
世界各地に出没する不思議な存在「せんせい」をみつけることができます。
「せんせい」を見つけるたびにスタンプがもらえ、集めることで帝国の収入や施設などの開発速度アップ、未発見の宝箱の位置がわかるようになるなど、ゲームに役立つ恩恵を受けます。 - 七英雄の過去を描いたエピソード: 七英雄の過去を描いたエピソードが追加され、彼らの背景や動機がより深く理解できるようになりました。
- 新クラス: 「踊り子」と「帝国鍛冶職人」が追加されました。
バトルシステム
ロマサガ2リメイクでは、オリジナル版のコマンド選択式から、タイムラインバトルに変更されました。
タイムラインバトルでは、キャラクターの素早さによって行動順が決定します。 プレイヤーは、敵味方の行動順を予測しながら、コマンドを選択する必要があります。
キャラクター育成
ロマサガ2リメイクでは、キャラクター育成において「技術点」という要素が重要になります。 技術点は、バトルに勝利することで入手できます。技術点は、新たな武器や防具、陣形を開発するために使用します。
また、キャラクターのクラスによって、成長する能力や習得できる技・術が異なります。 例えば、帝国重装歩兵はHPや防御力が高く、前衛で活躍しやすいクラスです。
一方、魔術師は魔力が高く、強力な術を習得できます。どのクラスを育成するかによって、パーティの構成や戦略が変わってくるため、クラス選択は非常に重要です。
考察
ロマサガ2リメイクは、オリジナル版の良さを残しつつ、現代のゲームに合わせた改良が加えられた作品と言えるでしょう。特に、戦闘システムの変更は、オリジナル版とは異なる戦略性とテンポを生み出し、新たな魅力となっています。
また、七英雄の過去を描いたエピソードの追加は、単なる敵キャラクターだった七英雄に深みを与え、物語全体の奥行きを増しています。 七英雄は、かつては人々を守る英雄でしたが、魔物の力を吸収しすぎたことで、国から追放されてしまいました。 このような背景を知ることで、七英雄に対する見方が変わり、より感情移入できるようになりました。
ロマサガ2リメイクでは、プレイヤーの選択によって異なる歴史が作られることも特徴です。 例えば、どの順番で七英雄を倒すか、どの地域を制圧するか、どのキャラクターを育成するかなど、様々な選択が歴史に影響を与えます。
しかし、一部ではオリジナル版の戦闘システムやテンポを好む声もあり、賛否両論があるのも事実です。
ロマサガ2の感想
ロマサガ2は私にとって特別なゲームなんです。
子供の頃、スーパーファミコンでプレイして、その独特なシステムや世界観にどっぷりハマりました。世代を超えて皇帝を継承していくシステム、自由度の高い育成、そして何と言っても七英雄との壮大な戦いは、今でも鮮明に覚えています。
そんな思い入れのある作品のリメイクということで、発表された時は本当に嬉しかった反面、不安もありました。思い出補正で過剰に期待している部分もあるかもしれないし、3D化で雰囲気が変わってしまうかもしれない、と。
でも、実際にプレイしてみたら、そんな不安は杞憂でした!
グラフィックは想像以上に進化していました!
3Dになったことで、キャラクターたちが生き生きと動き出し、戦闘シーンの迫力も段違いです。特に、皇帝の継承シーンやイベントシーンは、当時の記憶が鮮やかに蘇るような感動がありました。
もちろん、ドット絵の良さもあったけど、これはこれで本当に素晴らしい!女の子みんな可愛いし、かっこいいキャラはマジで痺れます!
システム面も大幅に改善されていて、めちゃくちゃ遊びやすくなっています!
オリジナル版ではちょっと不便だった部分、例えばマップ移動やアイテム管理などが、現代のゲームに合わせて最適化されています。
ファストトラベルは本当にありがたい!
武具開発や技の閃きも分かりやすくなって、サクサク進められるようになりました。
これによって、ストーリーに集中できるようになったのが本当に大きいと思います。
何と言ってもストーリー!
七英雄の掘り下げが素晴らしく、彼らがなぜ人類の敵となったのかがより深く理解できるようになりました。単なる悪役ではなく、それぞれの背景や葛藤が描かれていて、感情移入してしまう部分もありました。オリジナル版をプレイした時とはまた違った感動がありましたね。
戦闘もめっちゃ楽しい!
タイムラインバトルは戦略性が高く、敵の行動を予測しながら戦うのが本当に面白いです。連携技が決まった時は、思わずニヤけてしまいます!難易度も調整されていて、初心者でも楽しめるようになっていると思います。もちろん、歯ごたえのあるバトルを求める人には、高難易度モードも用意されているので安心です。
ただ、個人的に少し残念だったのは、BGMのアレンジです。オリジナル版のBGMは本当に素晴らしくて、今でも耳に残っているのですが、今回のリメイクでは少しアレンジが変わっていました。もちろん、これは好みの問題だと思いますが、オリジナル版のBGMが好きだった私としては、少し違和感を感じる部分もありました。あと、ネレウス族の足が魚じゃなくなってたのはちょっと残念…人魚といえば魚の足でしょう!
まさに「神リメイク」と言っても過言ではないでしょう!